パーソナリティと人間関係を引き出す多次元セラピー
前回2月10日にご紹介した多次元セラピーのケースでは、
事実ではないことをそうだと思い込んでしまい、
死後にまで怒りやくやしさという感情が残ってしまいました。
具体的には、部下である班長が、
上官の作戦を遂行しなかったという思い込みでした。
多次元セラピーでは、
探偵のように出来事の詳細を明らかにしていきます。
何が起こったのかを解明するべく必要な場面に退行し、
もう一度、死を迎える前の二人の様子を再体験してみると、
実はこの班長は上官が立てた作戦の欠点に気付いていました。
内心この作戦では上手くいかないとわかっていたのですが、
実際には命令に従っていました。
上官は、班長の密かな気持ちに気付いていたからこそ
事実を確認したわけでもないのに、死ぬ直前、班長を疑い、
死後まで怒りやくやしさを持ち越していたのでしょう。
死を越えて続く強い感情。
こうしたことが起こる背景には、
日頃の二人の人間関係があります。
上官と班長それぞれのパーソナリティも
大きく関わってきます。
おそらくこの件だけではなく、相性やカルマ、
不信感、猜疑心などが元々存在していた可能性があります。
執着やこだわり、不当な目に合わされたという思いを
持続しやすい気質か否かということも重要です。
パーソナリティをつかむために、
丁寧に心の状態を追っていき、感情、思考、感覚反応など
細かい部分についての情報も取っていきます。
従来の前世療法が、
どちらかと言えば事実関係やストーリーの流れをたどるのに対して、
多次元セラピーでは、思考、感情、感覚のあらゆる動きを見ていく
ことになります。
このあたりが、深い理解と解放、癒しにつながる
大切な要素となっているのです。