多次元セラピーの問いかけ 言葉を使ってイメージを明確にする
多次元セラピープロ養成スクールの最終回では、
全体の総仕上げとして、一つの題材を使って、
1セッションを組み立て進めていく練習をしています。
ヒプノセラピーマスターコースのアドバンス・コースのように、
クライアントをしてくださる方に実習セッションを行うのではなく、
実習に至るプロセスの一つ前の段階として、
架空のクライアントを想定した
シミュレーションの形を取ります。
多次元セラピーには幾つかの難関があり、
いきなりの実習は、
かなり難しく厳しいだろうと考えているためです。
そもそもシナリオのない多次元セラピーのセッションで、
次はどのように進めていったらよいのか、
方向を定めて舵取りをしていくのは、
まだ経験が浅いうちは、至難の業といっても良いほど
難易度が高いかもしれません。
理論を学ぶと、行えそうな気にはなるものですが、
実際にクライアントさんを前にすると、
どうしたらよいものか、
迷いやためらいが出てしまいがちです。
これまでにヒプノセラピーをなさってこられた方であっても、
どのような言葉で何を問いかけていくか、
瞬時に判断して実行するのはたいへんなことだと思います。
先日、この練習をしていた時に感じたことですが、
日頃、レイキなどのエネルギーヒーリングや、
透視リーディング、チャネリングなどのお仕事をなさっている方には、
取り分けなじみにくいものがあるようです。
ヒーリング、リーディング、チャネリングなどと比べると、
多次元セラピーは、言葉によるやり取りや対話が中心となっており、
的確な言葉を選び、不自然な間を空けずに問いかけを積み重ねて
出来事の詳細を明らかにしていくことが求められます。
ヒプノセラピーは、言葉を使うセラピーですので、
ヒプノセラピーを学ばれている場合は、
それほど困難ではないかもしれませんが、
元々、ボディワークやチャネリングなどをなさっていた場合は、
セッション中に使うエネルギーや気配りをするポイントが
明らかに異なると感じられるのではないでしょうか?
多次元セラピーでは、探偵のように、
詳細を明らかにしていきます。
それは、リアルに再体験することによって、
十分な解放と癒しが起こり、
カタルシスがもたらされるためです。
イメージをただ受け取るだけでなく、
多次元セラピストの問いかけに答える形で、
そのイメージを言葉にしてみる時、
クライアントさんのイメージは、
よりはっきりとした手ごたえを伝えるようになり、
いっそう明確になっていきます。
そのため、必要な局面において、
効果的な問いかけを重ねていくことは、
セッションでは不可欠なものとなるのです。
とはいえ、仮に言葉がとっさに出てこないといっても、
才能がないと嘆いたり、
プロになることに悲観的になったりする必要はありません。
これまで使っていなかったところを使うのは、
それなりの努力を要するものです。
スポーツをほとんどしない人が、たまに体を動かすと、
たちまち筋肉痛が起こるようなものです。
はじめのうちはたいへんでも、
続けていくと、次第になじんでいき、
やがては何も意識しなくても、
楽々とこなせるようになっていくことでしょう。
最初から上手に出来る方などは、いるはずがありません。
お仕事で言葉を使う必要や機会があまりなかったような場合は、
ご自分にたいするワークをする際、
自問自答のように、言葉を発しながら行うとよいでしょう。
そして、練習セッションです。
実践をたゆまず積んでいきましょう。
多次元セラピーを伝えたハンス・テンダム博士は、
トレーニングの大切さを強調されていました。
経験値は、値千金、
ほかの何ものにも代えがたい貴重な財産となります。
そして経験から学ぶためには、失敗を恐れずに、
とにかく経験を積むことです。
多次元セラピープロ養成スクールの修了生の方で、
セッションがどうも上手くいかないと感じておられる方や、
思っていたほど使いこなせていないと思われる方には、
ご一緒に練習を積める修了生の方同士をご紹介したり、
練習の機会として、多次元セラピー研究会を開催したりしています。
いつでもお気軽にご相談いただければと思います。