“嫌な”感情を無視しないで 多次元セラピーで感情と向かい合う
感情は、やってきては、やがて流れ去っていくものです。
何らかの感情が停滞していたり、脅威と感じられたりする時、
感情の問題は、その方の信念と深く関わっていることがあります。
たとえば、幼い頃、ご両親から、
特定の感情表現を禁止されていたり、
禁止まではいかずともたしなめられたり、軽く非難されたり
…ということはなかったでしょうか?
よくある普通の怒りが、
「絶対に在ってはいけない怒り」となり、
自然な反応としての不安が、
「在ることを知られてはまずい不安」になるかもしれません。
たとえば怒りを認めることができないと、
その怒りは内側に潜伏し、積み重なり、
思いがけない意地悪な気持ちや皮肉、
密かな冷笑、批判などとなって表に出てくるかもしれません。
ご本人は全く気にしていないというのに、
(むしろ解放感を持っているのに)
その小さな皮肉や冷笑の威力はなかなかのもので、
周囲の人々を驚かせたり、
ショックを与えてしまったりすることになります。
自分の中に怒りがあると気付くのは、
あまり心地よいものではありません。
けれども、だからといって見なかったことにはできません。
生まれた時、全ての人には、
人間としてのひとそろいの感情があります。
社会通念や文化的背景の影響によって、
成長に伴い、怒り、不安、憎しみ、悲しみ、寂しさなどは
喜び、楽しさほどは、陽の目をみなくなっていくかもしれません。
とはいえ感情は感情。
ワンセット全て、どんな感情があっても良いのですし、
あるのが当然なのです。
「嫌な」感情から逃げず、敵視もしないことをお勧めします。
実は、感情は、いろいろなことに気付かせてくれる
有り難いものでもあります。
何がこんなに寂しくさせているの?
なぜ、これほどまでに怒りを感じてしまうの?
感情を深く味わい、気付きを受け取り、
感情ともう少しだけ、仲良くしてみましょう。
そうすると、これまでは認めることができなかったり、
気付かずにいたりした何かが、深い領域から立ち現れ、
心の奥にある本当の気持ちや自分という存在の全体を、
いっそう理解できるように、手助けをしてくれることでしょう。
多次元セラピーは、安全な環境で感情と向かい合い、
その背景や理由を探求し、癒して解放するのに役立つセラピー手法です。
ひとりで感情と向かい合うのは心もとない時や、
コントロールできないほど強い感情があるような場合には、
どうぞお気軽にご相談下さい。