多次元セラピーを初めて実践する 多次元セラピー研究会
多次元セラピープロ養成スクールでは、
多次元セラピーの理論や手法をお伝えした後、
クライアントの方に対して実践をしていただく機会として、
多次元セラピー研究会を行っています。
多次元セラピー研究会へのご参加は任意ですので、
実践の場は、研究会ではなく、
実際のお仕事で…という方もあります。
クライアントの方を前にして、
多次元セラピーを初めて使ってみる時というのは、
どうしても緊張してしまうものですが、
今回のセッションは、とてもスムーズに進みました。
落ち着いた口調で、不自然な間が空くこともなく、
当初の契約(=セッションの目標)を、
達成することが出来ました。
時間枠もオーバーすることはありませんでした。
最近、初回から上手にセッションをされる
若い世代の方が増えて、たいへん頼もしく感じます。
こうした方々が、さらに実践を積み、
開業されていくならば、
いっそう多くの皆さまの癒しのサポートに、
多次元セラピーを役立てていただけるでしょう。
多次元セラピーでは、定型的なシナリオがないため、
セラピーの途中で考え込み、長い間が空いてしまったり、
どうしたらよいのかわからなくなって、
止まってしまったりすることがあります。
その反対に、最初からすらすらと、
さして迷いもなく進んでいかれる場合もあります。
後者のタイプでは、
元々、その方に具わっている素晴らしい機転や思考力、判断力が、
堂々と、フルに発揮されているのですが、
その反面、落とし穴もあります。
いろいろな要素が頭に浮かんで迷い、
目標から逸れていってしまいがちなこと。
そして、基本のやり方からはずれて
独自の(恣意的な)セラピー運びになっていくことです。
実は世の中で多次元セラピーを実践なさっている方は
ひところに比べますと、だいぶ増えてきているようですが、
その中には、多次元セラピーと言いながら、
その内容は、オリジナルとはかけ離れたものに
なっている場合が少なくありません。
セッションルームにお越しになったクライアントの方から
そうしたお話を耳にすることがありますし、
たまたま目にしたブログやウェブサイトなどでわかることもあります。
シナリオがないということは、
その分、自由度が高いということです。
しかしながら、自由に出来るからといって、
自己流にどんどんアレンジを加えていって良いものではありません。
特にセラピストとしての経験がまだ浅いうちに、
独自の判断で、メソッドに捻りをきかせてしまうのは、
たいへん有害で危険なことだと思います。
それは、クライアントの方に、
まずその影響が及ぶためです。
多次元セラピー=ハンス・テンダムメソッドは、
ハンス・テンダム博士の長年のケーススタディから
さまざまな探求を経て、形作られてきたものです。
そこには、理屈ではなく、豊富な経験値と考察に裏打ちされた
貴重なエッセンスが詰まっているのです。
背景には、試行錯誤や失敗例などもおそらくあったでしょうし、
私たちが想像もしないような問題やお悩み、セッションのテーマがあり、
長年に渡って取り組まれ、磨き上げられてきた重さがあると感じます。
私は、セッションで多次元セラピーを使う時、
いつもその存在感と重み、叡智、洞察の凄味を感じます。
使えば使うほど、また新たな発見があり、
基本のメソッドの底力に驚かされることもあります。
そんなハンス・テンダムメソッドに対するリスペクトをもって、
今、スクールで学ばれている方には、
まず基本に忠実に、練習セッションを積むことをお勧めしています。
上手に出来てしまうと、慢心があり、油断も出てくるでしょう。
けれどもプロのセラピストの方はご存じのとおり、
現実のセッションルームでは、何が起こるかわかりません。
多次元セラピー研究会での練習セッションでは味わえない
闇の深さや意表を突く展開、シンプルにはいかない厄介な局面に
やがて出会うことになるはずです。
そうなった時、
ハンス・テンダムメソッドへの畏敬の念を
新たにされるのではないでしょうか?
その方がケースを積み、ご自分のケーススタディから、
オリジナルの手法を作り上げられるのは、良いことです。
が、それに至るまでには、多次元セラピーを始め、
それまでに習得されたさまざまなセラピー手法の実践が
あったことでしょう。
ご自分のアイデアを意図的に盛り込んだセラピーは、
もはや多次元セラピーではありません。
別々の名称で呼び、多次元セラピーとは異なる手法として、
使い分けていく必要があります。
多次元セラピーを体験してみると、
その効果の高さや、パワー、魅力などに触れることが出来ます。
もしも使ってみたいと思われたならば、
ぜひ多次元セラピースクールにお越し下さい。
多次元セラピーを学ぶことで、
より普遍的な領域、たとえば、
セラピーとはどのようなものか?
解放、癒し、カタルシスとは、どのようにもたらされるのか?
癒しには、何が必要で、何が不要であるか?
…ということがわかってきます。
それは単に、手法を理解して使うというテクニックを越えた
深遠な洞察と、トランスパーソナルな世界の奥深さに
触れる体験となるでしょう。
それらはハンス・テンダム博士という優れたセラピストが、
さまざまな経験の中から見つけ出し、
多次元セラピーというメソッドを通じて、
惜しげもなく私たちに残してくれた大切な宝です。
スクールの受講生の方は、
そうしたことに気付かれ、敏感に反応してくださっていますので、
お伝えしている私も、日々、やりがいと責任を感じます。
スクール修了後に、多次元セラピーを使われていて、
「どうも上手くいかない」と思われたら、
もう一度、基本に立ち戻ってみましょう。
そしていろいろな方法を試してみて下さい。
多次元セラピーを初めて実践される機会に立ち会うたびに、
私は、かつて自分がトレーニングをしていた頃を思い起こします。
試行錯誤の苦労はあっても、
それを上回って、探求することの楽しさが、
多次元セラピーにはあると実感します。
今は、難しくて到底歯が立たないと思っても、
投げ出さずに、楽しみながら実践を続け、
ご自分の癒しと、他者の癒しのサポートに、
大いに役立てていただければと思います。